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「CCS館」二酸化炭素を地中に埋める⁉「CCSの秘密」

「たくさんできてしまった二酸化炭素(CO2)をどうすればいいだろう?」という疑問を持った人に
答えてくれるパビリオンが「CCS館」です。CCSは「Carbon dioxide Capture and Storage」の略語で、
日本語では「二酸化炭素回収・貯留」と呼ばれています。
つまり、発電所や工場などから出てくるCO2を集めて、貯める技術なんです。

じゃあ、さっそくパビリオンの中に入ってみましょう!

展示コーナー①「化学反応を使って二酸化炭素を集める」

二酸化炭素って気体でしょう? 気体を集めるってどうやるの?

発電所や工場から出る排ガスの中から、CO2を“回収″するんだよ。

でも、手でつかめないガスなんでしょう?

その通り! だからいろいろな技術を使ってCO2を取り出す研究が進められているんだ。今一番研究が進んでいるのが、化学反応を利用した「化学吸収法」という技術だ。これは、アルカリ水溶液とCO2を含んだ排ガスを触れ合わせると、化学反応によってCO2だけがアルカリ水溶液に吸収されるという性質を利用したものなんだ。次に、その水溶液を熱していくと、CO2だけが蒸発して水溶液の中から出てくる。それで、純度の高いCO2を回収することができるんだ。
 この「化学吸収法」の他にも、活性炭などにCO2を吸収させるもの、小さな穴がたくさん開いた膜を使って他の気体とCO2を分離するものなどがあるんだけど、いずれにしてもたくさんのエネルギーが必要になるから大変なんだ。だけど、技術がもっと進歩すれば、効率よくエネルギーをあまりかけないでCO2を分離・回収できるようになると思うよ。

CO2分離・回収概念図(化学吸収法)